〜世の中の大半の人間は残飯を食べている!?〜【ネタバレあり】映画「プラットフォーム」感想・レビュー

洋画
BASQUE FILMS,MR MIYAGI FILMS, PLATFORMA LA PELICULA AIE

はじめに

Netflixにて視聴。2021年7月初旬現在で、視聴人気ランキングみたいなのに入ってました。ちなみに経験上、ランキング作品でも面白いのもあれば駄作もありますので参考程度。色々、賞をとっているようです。

・ジャンル:SFスリラー

・スペイン映画(何言ってるかマジでわかんないです)

・監督:ガルダー・ガステル=ウルティア

R-15指定になっており、お子様や暴力描写・グロが苦手な方は観るのをお勧めしない。

あと、犬好きも視聴をお勧めしないです。

ストーリー(以下ネタバレ含む)

あらすじ(ざっくり)

主人公男は目覚めるとコンクリートに囲まれた部屋にいた。そこには「48」と書かれていて、部屋の真ん中には大きめのテーブルくらいの大きさの四角い穴が空いていた。

その穴は上下に吹き抜けており、食事の時間になると上から大量の食べ物を乗せた台が降りてくる。上から順に降りてくるため、上の層(階)が食べた残りを食べる、ということで下層に行くほど、色の条件は悪くなる。

一ヶ月ごとに層をシャッフルするため、下層に割り当てられてしまうと飢えてしまうという状況。主人公はこの事態をなんとか改善しようとするが、、、、

中盤①

主人公は48層で仲良くなった老人と、次は171層に飛ばされてしまいます。

この時点で食料ピンチ!ってなるんですが実はもっとピンチになります。というのも老人の方が目を覚ますのが早かったようで主人公は布でベッドにギチギチに縛られています。食料がほぼ降りてこないから相棒を食べてしまおうということです。老人は早起きってホントなんですね。

あんなに仲良くなったのにー。まあ1ヶ月だけの関係ってそんなもんですよね。

老人の飢餓状態が限界を迎えた時、「そろそろ主人公たべよ」ってなるんですが、ちょうどその時に食事テーブルに乗って女性が降りてきます。行儀悪いから良い子は真似しないでね。

その女性は子供を探してテーブルで毎回下層まで降りていく人らしいのですが、ちょうどその女性が助けてくれます。というのも前(48層にいた時)にその女性を庇った過去がありました。情けは人のためにあらず、ということですね。ちなみに助けてくれた、といいましたが普通に老人を殺害しただけです。そして老人の肉を食べて171層の一ヶ月を乗り切ります。

ちなみにこの女性、結構美人。

中盤②

何層目か忘れましたが次は比較的食料が食べられる層に移ります。

同居人の老人が死んでしまったため、別の人とマッチング、犬連れおばさんです。出会い系アプリなら大外れ。

しかしこの女性は道徳観の強い女性で「食料の合計は全員分ある。みんなが最小限で食べれば最下層まで全員生き残れる。」という持論を展開する。ライアーゲームでいう神崎ナオのような道徳心、素晴らしいけど顔は戸田恵梨香ではなくスペインおばさん。

後から考えてみると、最下層って何層なのか分からない、つまりどれくらい人がいるのか分からないのに「食料は足りる」っていう根拠はどこにもないんですね。実際、物語後半で主人公も台が下降して各界に停止、そしてめっちゃ早いスピードで上がってくるまでの時間から最下層を見積もるけど、結構外れます。

ちなみにこのおばさんの犬は子供探し美人に殺されます。なんで殺されたのかは謎。

中盤③

次におばさんと飛ばされたのは結構下の階。

主人公が目を覚ますと、既に絶望したおばさんが首を吊っていました。

この層でも飢餓で苦しみますが、なんだかんだで生き延びます。

次に目を覚ますと壁には「6」の文字が。

同居人は黒人のロープを持った男性になっています。

6層ということもあり良い食事ができているのですが、この仕組みを変えたいと思う主人公はある策を思いつきます。それは「テーブルに乗って下まで降りて行き、各層で必要最小限だけ食料を渡す」というものでした。こうすることで食料を全員に行き渡らせることができる。

黒人男性もそれに同意して、ついに決行を決めます。

終盤

作戦を決行して降りていく二人。もちろん上層の人からはもっと食わせろだとか、そういう乱闘騒ぎになりますが、武器(金属棒)を用意して行っていたので制圧(殺害)することでなんとか食料を守って行きます。途中で黒人の宗教的な親方に諭されて、パンナコッタを最後まで残し、上に戻すことでメッセージとなる、という謎理論を守ろうとします。

いろいろありましたが無事最下層まで降りてきた二人、最下層に子供がいるのがわかります。あの美人の子なのかどうかはわかりませんが、大切に取っておいた(上に返そうと思っている)パンナコッタを食べさせます。そしてパンナコッタのかわりに子供をテーブルに乗せて上に返す。

というところで映画は終了となります。

この映画は現代社会の風刺?

正直、メッセージ性が強い印象で「世の中を風刺している」とか「実社会の構造の縮図だ」とかの意見が出てきそう、というかネット上にすでにあると思います。

またSFとしての視点で言うと、「あのテーブルの動力は何だ?」だとか「最後子供を乗せて上に上がったけど上に着いたら慣性の法則で子供はマッハ50くらいの速度で施設の天井に叩きつけられるのではないだろうか」とか「テーブルが降りていく時、人がいない(すでに死んでいる)層には止まらないけど、あれはどんな仕組み?温度センサー?」とか色々疑問が残ります。

これには正解を見出すことは難しくて、実際に作者が「実はそれが正解」とか言い出さない限り決着はつかないので言い出すとキリがないです。

私はそう言った考察は得意でなく、単純に映画をみて楽しめたらなあ、と思うタチですのでここでは触れずにおきます。

誰かと一緒に見た後でそれぞれの考察をしゃべりながら呑む、というのも一興でしょう。しかし食欲が失せる映画なので、そこはジレンマ。

終わりに

CUBEみたいな世界観とよく言われているようですが、確かにそんな感じです。

お金をかけている映画、というより脚本・設定の一点突破している感じ(2点突破か)

食事を作っている人たちのシーンはちょっとだけ描かれていて、それを見ると一流の料理が作られている。料理人たちがこの穴の実情を知っているのかどうかは分からない、というところが一番モヤモヤしたところですね。筆者的にも、そこは知りたい。

以上、思うままに感想を書いてみました。参考になればうれしいです。

よろしければ他のしょうもない記事も見ていって下さい。

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