ピエロがお前を嘲笑う
Netflixにて発見。ハッカー・スパイ・だまされる系とかが結構好きなので見てみることに。
※ネタバレを含むため、未視聴の方はご注意ください。
あらすじ
主人公ベンヤミンは学校では冴えないキャラクターだったが天才ハッカーである一面を持っている。
ある日、好意を抱いているマリのためにハッキング技術を使って試験問題を不正に入手しようとするがサーバ室に侵入した際、警備員?に見つかり捕まってしまう。
しかしそのことをきっかけに知り合った仲間と、チーム「CLAY」を結成し重要な組織にサーバー攻撃をかけては自分たちの存在を主張し、快感を得ていく・・・・・
評価(5点満点)
総合おすすめ度:☆☆☆☆
ストーリー :☆☆☆☆
キャラクター :☆☆☆
音楽 :☆☆
再度見たい感 :☆☆☆☆
感想
結論から言うと、これはいわゆる「大どんでん返し系」の映画です。そういうのが好きな方は、映画のクオリティも高いので無条件に見ることをお勧めします。
2021年2月現在ではNetflixでも配信されていました。
まず映画が始まり思うことは、「あれ、これは英語じゃないな」ということ。物語が進めばわかりますが本作品はドイツ映画です。
ですがフランス映画ほどアメリカ映画との雰囲気の違いを感じずに見ることができると思います。
物語は回想形式で進んでいき、主人公が捜査官に、過去何があったかを語る形式で進んでいきます。が、今思えばここで捜査官と同じ目線に視聴者は立たされていたことに視聴後気づきます。
小説もそうですが映画は語られる視点が主人公であったり、主人公をよく知る友人であったり、ただのナレーションであったり、様々ですよね。この映画では主人公の視点と見せかけて捜査官の視点で見せられるように作られていたと思います。
そして結果として捜査官として見ていた視聴者(筆者)は騙されてしまいました。
物語のテンポが良く、106分という少し短めの映画ということもあり退屈せずに見終わることができました
最後のどんでん返しも「やられたー」という感じで、わたしも女性捜査官と同じような表情になってしまいましたね。
●キャラクター
この物語のポイントですが内気な主人公がある特技をきっかけに仲間3人と仲良くなります。その3人の個性は立っていますが、わざとらしく個性づけた感じでは無く、なんとなくワルに見えるような外見、という感じでしょうか。
主人公が想いを寄せるマリという女性がいますが、地味と見せかけてこれが中々の魔性の女ですね。最初に彼氏らしい人間がいますが、パーティでマックスとキスしていたり、最終的には主人公とくっついたりで、あまり魅力的には見えませんでした。
仲間とヒロインどちらもキャラが立っているようには見えなかったのですが、これはこれでアリかなと思います。
キャラが立ちすぎているとストーリーを自然に感じなくさせる危険もありますからね。
でも終始出てくる女性捜査官のキャラクターは人間味があって好きになりました。
●ハッキングとか、かっこいいよね
物語のメインテーマであり、主人公ベンヤミンの唯一といってもいい特技がハッキングです。同じく洋画の「グランドイリュージョン」とかもそうですが、相手を騙して、侵入して、盗んで、ってかなりスリルがあってワクワクヒヤヒヤしますよね。この映画の醍醐味の一つでもあると思います。
私自身、サーバ室に入ったりした経験がありますが背の高いラックが並んでいたり、やたらと空調が聞いていたりであまり長居はしたくないですね。。。
スパイ映画とか詐欺師が出てくる映画とかが好きな方は、本作も楽しめると思います。ダイ・ハード3でもハッキングの天才みたいなキャラが出ていましたよね。個人的にはああいう、アクションと融合する感じも好きですが、本作はそうでは無くアクション要素はほぼないです。
●インターネットの世界
本作ではインターネットの世界が空想の空間で描かれています。この描写は作中に何度か出てきており、匿名性と不気味な雰囲気が良く描かれていると思います。個人的にこのシーンは好きでしたね。
作中にも言葉が出てきますが「ダークウェブ」というインターネット上でも匿名性の高い仕組み・空間を使って情報などをやりとりしていましたね。実際のインターネットの世界でもダークウェブという領域は存在するらしく、仕組みはわからないですがロマンを感じますね。
主人公グループが足のつきにくい公共のネットで接続する、という理由で図書館で相手とのやり取りをしていましたね。最後、敵が捕まった時も普通のカフェでネットを使っていました。公共の無線LANというのは犯罪者にとって都合がよいのかもしれません。スタバとかで実は横で誰かが組織をハッキングしている、、、なんてことがあるかもしれませんね。
●最後のどんでん返し
最後は筆者も見事に騙されました。。。途中で「あーよくある感じか」という感想になってしまったですが、そこからもう一段ありましたね。
ベンヤミンは捜査官を騙して、新しい戸籍を手に入れて仲間と旅に出ます。人間は見たいものしか見ない、という言葉はよく使われていて印象的でしたね。マジックのトリックが4つのスポンジが1つになる、というのも多重人格を察知させて誤解させたトリックとリンクし、なんとも子気味よいエンディングとなりました。
最後、主人公ベンヤミンは金髪に染めており、マルフォイっぽくなってエンディングです。
以上になります。
こんな感じで、映画を中心にゆるい感想を載せていっていますので別の記事もぜひ見ていって下さい。