【ネタバレあり】映画「ビンゴ」感想・レビュー

邦画
(C)2012 「ビンゴ」製作委員会

Amazon Prime Videoにて視聴。サスペンス系にハマっており、B級の予感がしましたが視聴。

あらすじ

正哉はある罪で収監されており、ついに死刑執行の日が来た。死刑執行の場には自分を含めた死刑囚25人が集められており、それぞれマスに対応した椅子に座らされて奇妙なビンゴゲームが始まる。「ビンゴになったものが助かる」「ビンゴになったものが死刑になる」など憶測が飛び交う中で、番号を投票している人々がいるということに気づく。

監督:福田陽平

原作:山田悠介(小説)

出演:清水一希、松井咲子(AKB48)

公開:2012年

評価(5点満点)

総合おすすめ度:☆☆

ストーリー  :☆☆☆

キャラクター :☆☆

音楽     :☆☆

再度見たい感 :☆

総合的な感想

※以下、ネタバレを含むため、未視聴の方はご注意ください。

総合的な感想としては、あまりおすすめできない感想を持ちました。ホラーでもなく、サスペンス、スプラッター系でもなく、中途半端な内容ですね。映画として予算をかけていない感じも感じられるのに加えて、ストーリーもイマイチで、原作も期待できないのかな、感じてしまいます。山田悠介原作と後で知り、納得しました。

デスゲームとしての一面

いわゆるデスゲーム系かな、と思って見始めましたがちょっと違います。何故かというと、かなり運の要素が強いからです。ビンゴゲームのルールとしては、死刑囚たちが最後に会いたい人たちに番号を投票してもらい、その中から毎回抜き出してビンゴを実施していきます。そのため、死刑囚の立ち振る舞いで投票する数字の偏りはあるものの、基本的には運の要素が強くなっています。

視聴していてピンとこないのは、あくまでも運の要素が強いのに一部の囚人が「俺は絶対大丈夫、家族が守ってくれるから」みたいな発言をしていることです。私「いや?そんなに確実じゃなくない?」というツッコミを入れたくなります。

デスゲーム系の見どころはその名の通り「デス」のシーンで、サスペンス系が好きな方は特に見どころではないでしょうか。本映画は死刑執行前にビンゴゲームをするという奇天烈さを持ち合わせているのに執行方法自体は現代日本と同じ絞首刑です。ですのでショッキングでインパクトのある「デス」シーンを求めている人には物足りないかな、と感じます。一方、個人的にはビンゴしてすぐに後ろに連れて行かれて絞首刑、というのもリアルに恐怖を煽っていう感じで嫌いでは無かったです。

主人公の犯した犯罪

デスゲーム系という割にはゲーム性がない、ということを上で言いました。実際、ミステリー系といっていいでしょう。物語の最後に明らかになりますが、主人公の犯した犯罪の中身が物語のキーになっています。一方で他の死刑囚も個性的な感じで描かれますが、少し残念なのは描写が極端に少ないことです。例えばあの死刑囚がどんな犯罪で捕まったか、というのはナビゲーター役代わりの男性死刑囚が言うのですが、回想シーンなどがあればより一層感情移入できるのではないかと思います。

一方で死刑囚たちがビンゴの進行にあわせて恐怖で壊れていく様子はくどいほど描かれている印象でした。こういうところも、少し観ていて飽きやすくなる原因かな、と思います。

ちなみに最初は5×5の25人で始まりますが、1ビンゴ(必ずダブルビンゴ)なると4×4の16人、次は9人、となっていきます。最後は2×2の4人になり、ついにビンゴじゃなくただの抽選になります。

今考えてみると、人数の関係上ダブルビンゴにならないと、次のターンで正方形を維持出来ないですね。このあたりもご都合主義感がすごいです。こういう、設定ハチャメチャ系は嫌いではないんですが流石に少しお粗末かと思います。

ラストシーン

ラストシーンとしてのどんでん返しが用意されています。

妹(投票に来ている)は実の妹ではなく、さらに主人公はその家族を惨殺した罪で収監されていました。映画上ではこの事を謎のおじさんから暴露されます。(あのおじさんはなぜ知っていたんでしょうか。今だに分かりません。)

しかし実は家族を殺めたのは妹といっていた真弓で、日常的に父親に暴力を受けていました。それを傍観していた母親、親の愛情を自分から奪っていった妹まで殺害します。以前から真弓と真弓の弾くピアノに勝手に夢中になっていた主人公は父親の暴力をやめさせようと家に押し入り、事件に巻き込まれてしまいます。一方的に真弓を好きだった主人公は自分が罪を被り、守ると言って自分が捕まったのでした。

最後の投票で生き残った主人公ですが、最後に釈放するかどうかは真弓に託されます。(こういう後付けルールが多い、、、)

主人公は真弓が救ってくれることを信じますが、その願いが叶うことはありませんでした。バッドエンド、というか死刑囚は全員予定通り死刑になり、主人公だけが冤罪での死刑、という結果になりました。

真弓がなぜ罪を被ってくれた主人公を見殺しにしたかは、詳細に描写されていません。

おわりに

すこしお粗末な作りですがB級映画好きの方なら、楽しめるのではないでしょうか。キャストも有名な方はそんなに出ていないと思いますので、ある意味自然にストーリーを観られます。松井咲子さんはアイドルの方というのを後で知りましたが、まあ納得というか、「演技派感」は特に無かったですね。雰囲気にはあっていたと思います。

以上になります。

こんな感じで、映画を中心にゆるい感想を載せていっていますので「参考になった」「感想を共有できた」という方は是非ほかのレビューも観ていって下さい。

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