Netflixにて視聴。横浜流星 主演の話題作です。
あらすじ
謎の孤島「階段島」で七草(横浜流星)は幼馴染の真辺由宇(飯豊まりえ)と再会する。階段島では時々人が失踪する、島を管理する魔女が存在する、魔女に会うための登りきれない階段が存在する、など様々な謎が存在する。由宇は真っ直ぐにこの島を脱出したいと主張し、仲間を集めてあらゆる方法を画策していく。そんな中、謎の落書きが出現し島の真相に近づいていくが、、、
監督:柳明菜
原作(小説):河野裕
出演:横浜流星、飯豊まりえ、矢作穂香、松岡広大、松本妃代、中村里帆
公開:2019年
評価 ※以下、ネタバレを含むため、未視聴の方はご注意ください。
ストーリー
ミステリーです。サスペンス要素はなく、青春・恋愛要素がありますので不気味なミステリーが苦手な方でも余裕で観られると思います。終始、不思議な雰囲気で進みます。主人公も明らかに何かを知っているが視聴者には知らされない、というもどかしさもあり、フワフワした雰囲気で好みは別れるかもしてません。小説原作らしく、描写が難しそうな場面もありました。
キャラクター
登場人物は学校の生徒、郵便局のお姉さんなどでシンプルです。
男子生徒は個性的なキャラ付けをしている(授業サボり屋上読書キャラ・ヘッドフォン常装備キャラなど)一方で、女子生徒に関してはそこまでの個性がなかったように思います。もちろんビジュアルのレベルは高いですが自然で学校にいそうな感じです。これは原作の趣向・または監督の趣向でしょうか。
若い俳優が多いので演技の自然さは少し気になりましたが、大根というほどでもないという印象。魅せられる演技ではなく、淡々と演技をしているように感じますので、そこは期待しない方が良いかと思います。
音楽
物語を邪魔しないような雰囲気の音楽がたまにかかる、といった印象。
特に印象的だったのは物語の中盤あたりに挿入歌があったことです。ここで急にドラマ感が出ていたような気がしますね。すこしストーリーから浮いていたような気もしますが、ストーリー全体を通して山があるような内容ではないので、少し雰囲気を変えるためには必要な演出だと感じる方もいると思います。
エンディングでかかったのはsalyuの「僕らの出会った場所」です。最近人気のアーティストで名前は聞いたことがありましたが曲は初めて聴きました。少し発声にクセがありますが、こういう個性で人気なんでしょうね。ちなみに横浜市出身らしいです。横浜繋がり。。。
再度見たい感
一度見れば内容は理解できますが、主人公の心境を観ながらもう一度観ても面白いと思いますね。また終盤に意味ありげに表情をぬかれていたクラスメイトの堀さんは魔女の娘?のようですので、そこも注目すると発見があるかもしれませんね。
総合評価
総合評価は6とさせて戴きました。青春映画・ミステリーの掛け合わせということで、あまりない不思議な雰囲気です。

ピックアップ感想
ミステリー性
ミステリーとしてはあまり完成度は高くないかもしれません。物語にヒントが散りばめられており、頑張れば結末が予想できる、みたいないわゆるミステリーを期待していると裏切られます。あくまで、最後まで結末・島の不思議がわからない状況を受け入れて楽しめる方向けの映画です。
また、魔女の不思議やクラスメイトの堀さんの立ち位置、他の登場人物がどういう人格を捨てられたキャラなのかなど、観終わった後に気になることは結構ありました。原作は階段島「シリーズ」になっているらしくこの辺の謎は原作小説を読めばある程度解決するのかもしれませんね。しかし映画としてある程度完結して欲しいというのはやはり感じますので、そこは残念です。
島の風景
映画で島、というのはよくある舞台です。島でなくとも海沿いの景色が綺麗なのは魅力的ですよね。本映画は南伊豆町を主にロケ地としているようです。その中でも印象的な景色は灯台でした。ここには遺失物係の部屋があり、物語のキーとなる魔女と終盤に会話するシーンが描かれます。この灯台ですが景色が印象的だけに、物語に対してどういう役割かが、いまいちわからなかったのが残念です。
全体を通して
ミステリーというより、青春映画としてみるならお勧めです。私もそうなのですが、ブリブリの恋愛映画が苦手な方でも島の謎がスパイスとなって、飽きずに最後まで観られると思います。私も原作小説を読んでみたいと思いました。
おわり
以上になります。
こんな感じで、映画を中心にゆるい感想を載せていっていますので「参考になった」「感想を共有できた」という方は是非ほかのレビューも観ていって下さい。